Audyssey DynamicEQによるスピーカー補正

AudysseyMultEQによる補正フィルターとDynamicEQによる補正について追加実験しました。




前回ブログではAudysseyのスピーカー自動補正を紹介しました。
簡単にまとめておくと次のような感じです。


1.Audyssey MultEQを実行:マイク測定による自動スピーカー設定、補正フィルター作成

2.Audyssey をONにする:MultEQで作られた補正フィルターを使用

3.Audyssey DynamicEQをONにする:低いボリュームでも臨場感あふれる音にする


※補正フィルターという単語が正確かどうかわかりません。
 Audysseyのホームページにはこのように表現されています。

「正確な音のバランスとスムーズな低音のために各チャンネルに均等化のフィルターを作る」


AudysseyLaboのMultEQのページ
画像
http://www.audyssey.com/technologies/multeq



今回はAudyssey DynamicEQに重点を置いて2チャンネルの音楽と7チャンネルの映画で実験してみました。


http://www.audyssey.com/technologies/dynamic-eq


前回ブログの最後で書いたように、Audyssey DynamicEQは「フィルム基準レベルオフセット」という設定があります。

オフセット0db 映画鑑賞(お買い上げ時設定)
オフセット5db クラシック音楽など、とても広いダイナミックレンジ
オフセット10db ジャズなど、広いダイナミックレンジ
オフセット15db ポップス・ロックなど、限られたダイナミックレンジ

<TX-NA5007:メニュー/音の設定・調整/Audyssey>
画像
基準レベル 0db(映画用の設定)


この辺も踏まえて、とりあえず聴き比べてみました。



○ 実験1 音楽CD

音源:CD 44.1kHz/16bit ステレオ2ch FLAC
アンプボリューム:-30
マイク:iM2+iPhone6plus ※変換ケーブル使用
録音アプリ ZOOM HandyRecorder(マイク補正0db)
編集ソフトAudacity WAVE保存(XLDでMP3化)
サブウーハー:OFF


My Everything
Repub
2014-08-22
Ariana Grande

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by My Everything の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



・Direct再生(補正なし)






・Audyssey補正フィルターON






・Audyssey DynamicEQ ON(オフセット-0db)映画向け






・Audyssey DynamicEQ ON(オフセット-15db)ポップス向け








○ 実験2 映画の音声(マルチチャンネル)

音源:Blu-ray 7.1ch dts-HD MasterAudio
アンプボリューム:-30db
マイク:iM2+iPhone6plus ※変換ケーブル使用
録音アプリ ZOOM HandyRecorder(マイク補正0db)
編集ソフトAudacity WAVE保存(XLDでMP3化)
サブウーハー:OFF(7.0ch再生)


ワイルド・スピード SKY MISSION [Blu-ray]
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
2016-04-08

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ワイルド・スピード SKY MISSION [Blu-ray] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



・Direct再生(補正なし)






・Audyssey補正フィルターON






・Audyssey DynamicEQ ON(オフセット-0db)映画向け








〜感想〜

録音では分かりづらいです。
実際に聴くとかなり違いがあります。

Audysseyの補正フィルターは前回同様、非常に好印象でした。
イメージしていた通りスピーカーの足りない部分が補われて、メーカー製のスピーカーに近い音がします。
常設でONでも良さそうです。

ただし補正をOFFにした方が生々しい音がします。
フルレンジユニットを使用する自作スピーカーの醍醐味ですね。
この瑞々しさを維持しつつ迫力のある中低域を出すのが私のスピーカー工作の目標です。



さて、問題のDynamicEQについてです。

映画には良さそうですね。
特に今回実験したようなカーアクションには向いてます。
(他にもアクション全般・SF・戦争物などは良さそう)

ドラマやコメディでも違和感はありません。
映画は全般的にセリフと環境音以外にもBGMが鳴っていますから、適度なサラウンド感は良い方へ働くようです。

良くも悪くもDynamicEQをONにすると低音の量感が増します。
この辺は個人差というか、好みが分かれるかもしれません。


音楽鑑賞においては映画以上にもっと個人差があると思いました。

純粋に音楽鑑賞だけを楽しむ人は絶対使わないでしょう。
しかしそういう方はそもそもAVアンプなんて使わないので、ここでは論外です。

ただ、AVアンプで映画も音楽もというユーザー層を前提として考えても、やはり音楽鑑賞時はこの機能は使わないような気がします。

TX-NA5007でも高音質な再生はDirectとかPureAudioというリスニングモードになるので、DynamicEQは適用できません。

音楽でも使うと思われるのは音楽ライブのソフトです。
これは会場の臨場感が物を言いますから5.1チャンネルとか7.1チャンネルで使用します。
リスニングモードも色々と変えて楽しめますし、DynamicEQも良い方へ働くと思います。


◆DynamicEQの基準レベル オフセットについて

非常に分かりづらい設定です。
基準レベルオフセットを変更すると多少違いが出ますが、聴き分けは難しいです。


オフセット0dbが標準の設定で、これが一番効果が強いです。
映画を見る時に最適な状態がこれです。
少し低音が出すぎな気がしますが、映画だとこれくらいで良いのでしょう。

オフセット15dbが効果が一番少ない設定です。
ポップスなど限られたダイナミックレンジの時はこの設定だそうです。
(ポップス・ロックはレンジが狭いらしい)
効果が少ないのでDynamicEQをOFFにしたのと違いがわかりづらいです。

オフセット5dbや10dbという中間設定は言うまでもありません。
効果が最大の0dbから効果が最小の15dbの中間レベルです。


DynamicEQを使うならオフセットは標準の0dbでしょう。



〜Audyssey機能のまとめと操作性について〜


●Audyssey MultEQによる自動設定

全てのスピーカー設定を手動で登録するのはかなり面倒です。
とりあえず最初にMultEQによる自動設定を行うべきです。

各スピーカーの音量・距離・クロスオーバー周波数などが自動的にスピーカー詳細設定へ登録されます。
もちろん後から手動で修正もできます。

これに加えて部屋の環境やスピーカーの特性から割り出した補正フィルターが作られます。


●Audysseyの補正フィルター

この補正フィルターは有益です。
ONで良いと思います。

TX-NA5007ではMultEQを実施した直後では自動的に補正フィルターONになっています。
OFFが良い方は<メニュー/スピーカー設定/イコライザ設定>で変更できます。

Audyssey補正がOFFになっても、自動登録されたスピーカー距離などの設定は効いています。
ON/OFFはMultEQで作られた補正フィルターに対しての設定です。


●Audyssey DynamicEQのリアルタイム補正

基本映画の方はONでいいと思います。
音楽鑑賞時はOFFがいいです。

TX-NA5007ではDynamicEQのON/OFFは<メニュー/音の設定・調整/Audyssey>で変更できます。


●操作方法

TX-NA5007では標準のリコモンや本体パネルではAudyssey機能を操作できません。
アンプの設定メニューからのみ変更できます。

ですから普段は「リスニングモード」による切替えでAudysseyをON/OFFすることになります。


最初に設定メニューでAudysseyをONにすれば、「Direct」と「PureAudio」以外のリスニングモードでAudyssey補正が有効になります。

映画で通常よく使用される「ドルビーTrueHD」や「DTS-HD MasterAudio」などはリスニングモード:「ストレートデコード」でAudyssey補正が自動的にONになります。

他に「ドルビープロロジックllz」や「AudysseyDSX」などの9.1チャンネル拡張プログラムでもAudyssey補正はONになります。

逆に補正フィルターをOFFにしたい時はリスニングモードを「Direct」や「PureAudio」にすれば自動的にOFFになります。

この操作性はそれほど悪くありません。


ただしこの場合、2チャンネルを5.1chへ拡張したり、7.1chから9.1chへ拡張するようなプログラムではAudyssey補正はOFFにできません。



補足1 iPhone用リモコンアプリ

iPhoneのリモコンアプリ「OnkoTron」を使用すれば、Audysseyの機能を直接ON/OFFできます。
ドルビープロロジックllzなどの拡張リスニングモードでも、Audyssey補正のON/OFFを直接切替えられます。

ほかにも付属のリモコンではできないリスニングモードの一発呼び出しもOnkoTronなら可能です。
リスニングモードの順送りはとても不便なので、これだけでも導入する価値があります。

600円の有料アプリですが、ONKYOのAVアンプをお使いの方にはオススメです。
(現行のアンプが使えるかどうかは要確認)

※ただしAudysseyDynamicEQのフィルム基準レベルオフセットはOnkoTornでも変更できません。


これはオススメ!iPhoneリモコンアプリ OnkoTron(600円)
https://itunes.apple.com/jp/app/onkotron/id395837291?mt=8


これはどっちでもいい!iPhoneリモコンアプリ Onkyo Remote3
https://itunes.apple.com/jp/app/onkyo-remote-3/id927243793?l=en&mt=8



補足2 MultEQの補正フィルターの中身

Audyssey MultEQで作られる補正フィルターの詳細を見ることは出来ません。
スピーカー自体の特性や部屋の定在波などをマイクで収集して、自動的にチャンネル毎に補正する数値を割り出し、周波数毎の音量レベルを設定するそうです。

TX-NA5007の場合、周波数毎の音量レベル設定は手動で登録することも出来ます。
<メニュー/スピーカー設定/イコライザ設定>で「手動」に変更すれば自分の好きなように周波数毎の音量レベルを設定できます。

ただしすべてのチャンネル・周波数でゼロからの手入力になります。
MultEQで補正された数値が見えると参考にできるのに、残念です。
特許とか関係してるのかもしれませんね。




〜スピーカー補正全般について〜

今回はAudysseyのスピーカー補正について実験してみました。
こういう補正技術も毛嫌いせずに使ってみて良かったです。


さて、このような音場測定&補正技術はいくつもあります。
メーカー各社が独自に作っているようです。

YAMAHA 「YPAO」
Pioneer 「MCACC Pro」
SONY 「D.C.A.C」
ONKYO 「AccuEQ」
DENON 「Audyssey multEQ XT」

※ONKYOはAudysseyをやめて独自システムになってます。
 DENONはAudysseyを採用中


どれも似たようなもので、スピーカーから出力したテスト音を専用マイクで収集して、補正値を算出する仕組みのようです。


うちではスピーカー補正という用途で実験しましたが、一般的には部屋の環境補正という意味合いが強いようです。

最近はドルビーATMOSなど複雑なマルチチャンネルも出てきていますから、スピーカーセッティングがますますシビアになってきています。

ある意味AVアンプには必須機能なのかもしれません。



http://www.dolby.com/jp/ja/technologies/dolby-atmos.html


ただし各社ともエントリークラスには搭載されないこともあるので注意が必要です。


TX-NR646 ONKYO[オンキヨー] AVアンプ

TX-NR646 ONKYO[オンキヨー] AVアンプ
価格:53,850円(税込、送料込)




SC-LX59 Pioneer[パイオニア] AVアンプ

SC-LX59 Pioneer[パイオニア] AVアンプ
価格:159,800円(税込、送料込)




DENON AVアンプ AVR-X4200W 【smtb-KD】

DENON AVアンプ AVR-X4200W 【smtb-KD】
価格:99,800円(税込、送料込)





ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック